解説:FFT演算とは高速フーリエ変換のことであり、信号の中に様々な周波数成分が混合して含まれている時に、それぞれの周波数成分毎に信号を分割するための演算である。
アナログ電圧のFFT演算結果を出力すると、横軸を周波数、縦軸を電圧として、信号に含まれる周波数の所が突起状に表示するスペクトルグラフとなる。
また、FFT演算により、係数が大きい主要な周波数成分と、係数が小さいマイナーあるいは雑音である周波数成分に分割できるので、主要な信号だけを取り出すことで、データ圧縮をすることや、ノイズキャンセルすることも出来る。
アナログ信号とデジタル信号の変換過程では、パルス符号変調①の通り、シャノンの標本化定理に基づき最大周波数の2倍以上の周波数で標本化する必要があるので、アナログ信号をFFT演算して不要な高周波信号を取り除いてから標本化すると、最大周波数が小さくなり、標本化する周波数も小さくて良いので、サンプリングするデータ量が減り、データの圧縮に役立つ。