正解:(2)
解説:まず、並列回路①の通り、並列回路にはそれぞれ等しく、電源電圧が印加されるので、一旦、抵抗8Ω、容量性リアクタンス6Ωの回路だけ抜き出して考える。RC回路③の通り、電源電圧と抵抗、容量性リアクタンスの電圧の大きさは
$E:V_R:V_{X_C}=\sqrt{R^2+{X_C}^2}:R:X_C$・・・①
の関係が成り立つ。
今回は容量性リアクタンスについて電圧の大きさが分かっているので、
電源電圧の大きさは
$E=\frac{\sqrt{R^2+{X_C}^2}}{X_C}V_{X_C}=\frac{\sqrt{8^2+6^2}}{6}×12=\frac{10}{6}×12=20[V]$
次に破線で囲んだ回路の消費電力について考える。
抵抗が有効電力、容量性リアクタンスが無効電力であるので、消費電力に関係する電力は抵抗に関する有効電力だけである。なので、8Ωの抵抗と4Ωの抵抗の消費電力の和が破線で囲んだ回路の消費電力となる。既に抵抗値はそれぞれ分かっているので、それぞれに印加される電圧が分かれば、消費電力①の通り、$P=\frac{V^2}{R}[W]$で算出できる。
抵抗8[Ω]に印加する電圧の大きさは、先程の電圧比の関係より、
$V_R=\frac{R}{X_C}V_{X_C}=\frac{8}{6}×12=16[V]$
また、抵抗4Ωと容量性リアクタンス3Ωの回路にも電源電圧20[V]が印加されるので、①の関係が、こちらの並列回路でも同様に適用できる。ゆえに、抵抗4Ωに印加される電圧は、
$V_R=\frac{R}{\sqrt{R^2+{X_C}^2}}E=\frac{4}{\sqrt{4^2+3^2}}×20=\frac{4}{5}×20=16[V]$
条件が揃ったので、2つの抵抗での消費電力は
$P=\frac{16^2}{8}+\frac{16^2}{4}=32+64=96[W]$
したがって、(2)が正解