直流機の構造③(過去問にチャレンジ)解答

正解:(3)

解説

(1)直流機の構造①の通り、界磁は常に同じ向きに磁束を発生させる固定子、電機子と整流子は界磁による磁束の中で整流しながら回転する回転子である。正解。

(2)直流機の構造②の通り、渦電流による鉄損を少なくするために、電機子鉄心にはケイ素鋼板などを層状に積み重ねた積層鉄心が用いられる。正解。

(3)直流機の種類①の通り、直流発電機には、独立した電源から界磁巻線に電流を流す他励式と、電機子巻線と同じ電源から界磁巻線に電流を流す自励式がある。そして、自励式の中で、電機子巻線と界磁巻線を並列に接続した分巻式と、直列に接続した直巻式、並列・直列を組み合わせて接続した複巻式などに分類される。したがって、(3)が誤り。

(4)、(5)電機子電流の起磁力①の通り、電機子巻線に電流が流れると、起磁力が発生し、界磁によって発生させていた主磁束による磁束分布に影響を与える。これを電機子反作用という。電機子反作用の軽減対策として、補極や補償巻線を電機子回路に対して直列に設けて、電機子起磁力を打ち消す。発電機と電動機では同じく直流機でも電流の流れが反転するので、電機子反作用の向きも反転するが、電機子回路に対して直列に接続されている補極や補償巻線への電流も反転し、起磁力を打ち消すという働きは変わらないので、同じ接続方法で問題ない。(4)、(5)ともに正解。

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