解説:短絡比①の通り、短絡比とは定格電流に対する短絡電流の比を表したものであり、
短絡比=$\frac{短絡電流}{定格電流}$
と表現出来る。
また、%インピーダンス(%Z)を用いて、
短絡比=$\frac{100}{%Z}$
とも表現できるので、自分のやりやすい方で解いて問題ない。
今回はシンプルに短絡比=$\frac{短絡電流}{定格電流}$を用いて解いていく。
短絡電流と定格電流が分かれば良いので、順に算出していく。
・定格電流:三相発電機であるので、有効電力,無効電力,皮相電力③の通り、
三相合計の皮相電力S=$\sqrt{3}$VI[V・A]と表現出来る。(Vは線間電圧)
設問でS=8,000[kV・A]、定格電圧V=6,600[V]が与えられているので、
定格電流I=$\frac{S}{\sqrt{3}V}=\frac{8,000×10^3}{\sqrt{3}×6,600}$≒699.8[A]
・短絡電流:設問で同期インピーダンスZ=4.73[Ω](1相あたりのインピーダンス)が与えられているので、定格相電圧E=$\frac{V}{\sqrt{3}}$で短絡したときの短絡電流Isは
Is=$\frac{E}{Z}=\frac{\frac{6,600}{\sqrt{3}}}{4.73}$≒805.6[A]
したがって、短絡比$\frac{Is}{I}=\frac{805.6}{699.8}$≒1.151
よって、選択肢の中で最も近いのは(3)1.15である。