LC回路①(過去問にチャレンジ)解答

正解:(a)(1)、(b)(4)

解説
(a)コンデンサとコイルのそれぞれの特性を思い出しながら定性的に考える。まず、コンデンサの特性は、スイッチSで接続されると溜まっている電荷を放電しようとし、電流の向きは正の電荷が流れる向きであるので、最初は正の方向へ電流を流そうとする。次に、コイルの特性は、その時点の状態を保持しようとし、スイッチSで接続された瞬間は、もとの電流0[A]を保持しようと逆起電力が働き、徐々に電流が増加していく。コンデンサの放電が完了した後も、その時点での電流の保とうとするため、同じ向きに電流を流したまま、徐々に電流が減少していき、コンデンサへ最初とは逆向きに充電をする。コイルに流れる電流が0になると、今度は充電されたコンデンサから逆向きへ放電が始まり、というような流れを繰り返していく。したがって正解は(1)

(b)まずは電流の最大値を求める。
今回の共振回路では、コンデンサに蓄えられた静電エネルギーがコイルへのエネルギーに遷移し、再び静電エネルギーに戻るというエネルギー変換の繰り返しであるので、コイルに蓄えられた最大エネルギーとコイルの最大エネルギーが等しいという方程式を解いていく。12CV2=12LI2となり、I=VCL=100×300×10630×103=100×101=10[A]

次に周期を求める。
共振時の角周波数をω0とすると、LC回路の共振①より、ω0L=1ω0Cが成り立つので、
ω0=1LC=130×103×300×106=13×103
周波数,角周波数,周期①より、周期T=2π/ω0=2π13×103≒18.8×10-3[s]=18.8[ms]

したがって、正解は(4)

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