正解:(4)
解説:電気力線①の通り、電荷量Q[C]の電荷から出る電気力線の本数は、電荷が置かれた場所の誘電率をεとすると、電気力線=Q/ε[本]である。また、負電荷の場合は同じ本数だけ電気力線が入ってくる。
今回の設問にあてはめると、$Q_A$=16$ε_0$の電荷が真空中(誘電率$ε_0$)に置かれているので、電気力線の本数は$Q_A$/$ε_0$=16$ε_0$/$ε_0$=16[本]である。実際に図中でも導体球Aから16本の電気力線が出ていることが分かる。
次に導体球Bを見ると、電気力線が8本入ってきているのが分かる。したがって、導体Bの電荷量の大きさは$|Q_B|$/$ε_0$=8[本]であるので、$|Q_B|$=8$ε_0$となり、電気力線が入ってきているので、負電荷であり、$Q_B$=-8$ε_0$[C]である。したがって、(4)が正解。
今回は計算した電気力線と図示されている電気力線の数が一致していたが、模式図なので、実際には簡略化されて図示されているケースもある。例えば、今回の図に対して$Q_A$=4[C]のように。その場合は、電気力線=Q/ε[本]から分かる様に、電気力線の本数は電荷量Qに比例することを頭に入れておけば、電気力線の出入りする比から残りの電荷量(先程の$Q_A$=4[C]に対して、半分の電気力線が入ってくるBの電荷量$Q_B$=-2 [C]のように)を求めることができる。