正解:(5)
解説:図のようにQ[C]の電荷からはQ/ε[本]の電気力線が出てくる(負電荷の場合は電気力線が電荷へ向かって入っていく)。ここで、電荷量が同じ大きさの時には、物理的な大きさが変わっても出入りする電気力線の本数は同じである。
また、図のようにある面積S[m²]を電気力線がN[本]通過する時、電界の大きさEはE=N/S[V/m]で表現できる。したがって、先ほどの点電荷Q[C]が誘電率ε[F/m]の物質の中にあり、距離r[m]だけ離れた地点の電界の大きさEはE= N/S = Q/4πεr² [V/m]となる。
次に図のように、点電荷からr[m]離れた地点で、S=2π[m²]の面積における電束は
電束=Q×2π/4πr²=Q/2r²[C]と表現する。
電束は、言い換えると有効電荷量[C]のことで、電界において、ある面積に作用した電荷量を表現しており、電気力線の本数は誘電率εに影響されるが、電束は誘電率に影響されない。この面積にこれだけの電界作用させた電荷量はいくらあったのか、という概念である。