解説
(a):まず、線路における損失は、線路抵抗によるジュール熱RI²であり、配電線路及び中性線の抵抗値はそれぞれ0.06[Ω]と与えられているので、残りは、各配電線路及び中性線に流れる電流値を求めればよい。
_0002.jpg)
上図の様に、上半分の閉回路を
次に変圧器について考える。変圧器では1次側の電圧と電流をそれぞれV₁,I₁とし、2次側の電圧と電流をそれぞれV₂,I₂とすると、
V₁:V₂=I₂:I₁
の関係が成り立ち、式変形すると、
V₁・I₁=V₂・I₂
である。これは、電圧と電流の積は1次側と2次側で変わらないことを意味する。
1次側では与条件でV=6,600[V]、I=5[A]が与えられているので、
V・I=6600×5=33,000・・・①
2次側では先ほどの図の通り、上半分は
V・I=110
①=②であるので、
110(
また、もう一つの与条件で
2
④を③へ代入して、
2.5
したがって、求める損失は
0.06×
=0.06×(120²+180²+60²)
=0.06×50400
=3024[W]
=3.024[kW]
よって、(3)3.02が正解
(b):中性線の点Fで断線した場合、中性線には電流が流れないので、下図の様な220Vの1ループの閉回路を構成する。
_0002.jpg)
この回路では0.06Ωの線路抵抗2つと負荷A、負荷Bの直列回路であるので、全抵抗に対する負荷Aの抵抗の比率を求めれば、負荷Aにかかる電圧が分かる。そこで、まずは未知の負荷Aの抵抗
設問(a)で求めた通り、上半分の閉回路において、
0.06×
0.06×120+120
120
設問(a)で求めた通り、下半分の閉回路において、
0.06×(
0.06×60+180
180
したがって、負荷Aにかかる電圧は、
=
=
=126.85≒127[V]
よって(4)127が正解