次の文章は,変圧器の結線方式に関する記述である。
変圧器の一次側,二次側の結線にY 結線及びΔ結線を用いる方式は,結線の組合せにより四つのパターンがある。このうち,(ア)結線はひずみ波の原因となる励磁電流の第3 高調波が環流し,吸収される効果が得られるが,一方で中性点の接地が必要となる場合は適さない。(イ)結線は一次側,二次側とも中性点接地が可能という特徴を有する。(ウ)結線及び(エ)結線は第3 高調波の環流回路があり,一次側若しくは二次側の中性点接地が可能である。(ウ)結線は昇圧用に,(エ)結線は降圧用に用いられることが多い。
特別高圧系統では変圧器中性点を各種の方法で接地することから,(イ)結線の変圧器が用いられるが,第3 高調波の環流の効果を得る狙いから(オ)結線を用いた三次巻線を採用していることが多い。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、(ア)~(エ)の左側は一次側,右側は二次側の結線を表す。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
(1) | Y-Y | Δ-Δ | Y-Δ | Δ-Y | Δ |
(2) | Δ-Δ | Y-Y | Δ-Y | Y-Δ | Δ |
(3) | Δ-Δ | Y-Y | Y-Δ | Δ-Y | Δ |
(4) | Y-Δ | Δ-Y | Δ-Δ | Y-Y | Y |
(5) | Δ-Δ | Y-Y | Δ-Y | Y-Δ | Y |