有効電力,無効電力,皮相電力①解答

正解:(1)

解説:皮相電力は電圧や電流の向きに関係なく、単純にそれぞれの大きさを掛け合わせたものであり、
皮相電力S=EIで表す。
単位は[V・A](ブイエー)であり、電圧と電流を掛けただけですよという意思が単位からも感じ取れる。

有効電力は上記の皮相電力のうち、実際に仕事をする電力のことである。電力=電圧×電流という基本思想は同じであるが、その電圧と電流のうち、向きが同じ(電圧と電流の成す角度が0°)の成分を掛け合わせたものが有効電力である。電圧と電流のどちらを基準としても良いが、問題文では電圧が基準ベクトルに読み取れるので、電圧を基準として考えると、電流はθだけずれているので、電圧と同じ成分の電流値はIcosθとなる。したがって、
有効電力P=EIcosθで表す。
単位は馴染みのある[W]である。

無効電力は皮相電力のうち、実際には仕事をしない電力のことである。有効電力が電圧と電流が同じ向きの電力だったのに対して、無効電力は電圧と電流が直行する方向の電力のことである。電圧を基準としてθだけずれた電流の直行成分はIsinθであり、
無効電力Q=EIsinθで表す。
単位は[var](バール)である。

図のようにベクトルの計算でいくと、$\dot{S}=\dot{P}+\dot{Q}$

スカラー(値の大きさ)の計算でいくと、三平方の定理より、S²=P²+Q²

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