正解:(5)
解説: アーク溶接装置の施設は電技解釈第190条で下記の通り規定されている。
可搬型の溶接電極を使用するアーク溶接装置は、次の各号によること。
一 溶接変圧器は、絶縁変圧器であること。
二 溶接変圧器の1次側電路の対地電圧は、300V以下であること。
三 溶接変圧器の1次側電路には、溶接変圧器に近い箇所であって、容易に開閉することができる箇所に開閉器を施設すること。
四 溶接変圧器の2次側電路のうち、溶接変圧器から溶接電極に至る部分及び溶接変圧器から被溶接材に至る部分(電気機械器具内の電路を除く。)は、次によること。
イ 溶接変圧器から溶接電極に至る部分の電路は、次のいずれかのものであること。
(イ) 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第八2(100)イ(ロ)bの規定に適合する溶接用ケーブル
(ロ) 第2項に規定する溶接用ケーブル
(ハ) 1種キャブタイヤケーブル、ビニルキャブタイヤケーブル及び耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル
ロ 溶接変圧器から被溶接材に至る部分の電路は、次のいずれかのものであること。
(イ) イ(イ)及び(ロ)に規定するもの
(ロ) キャブタイヤケーブル
(ハ) 電気的に完全に、かつ、堅ろうに接続された鉄骨等
ハ 電路は、溶接の際に流れる電流を安全に通じることのできるものであること。
ニ 重量物の圧力又は著しい機械的衝撃を受けるおそれがある箇所に施設する電線には、適当な防護装置を設けること。
五 被溶接材又はこれと電気的に接続される治具、定盤等の金属体には、D種接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
2 前項第四号イ(ロ)の規定における溶接用ケーブルは、次の各号に適合するものであること。
一 導体は、次のいずれかであること。
イ 別表第1に規定する軟銅線であって、直径が1mm以下のものを素線としたより線
ロ 下表に規定する硬アルミ線、半硬アルミ線又は軟アルミ線を素線としたより線
アルミ線の種類 | 導体の直径(mm) | 引張強さ(N/mm²) | 伸び(%) | 導電率(%) |
硬アルミ線 | 0.45 | 159以上 | 1.2以上 | 61.0以上 |
半硬アルミ線 | 0.45 | 98.1以上159未満 | 1.2以上 | 61.0以上 |
軟アルミ線 | 0.45 | 58.8以上98.1未満 | 1.6以上 | 61.0以上 |
二 絶縁体は、次に適合するものであること。
イ 材料は、導線用のものにあっては天然ゴム混合物又はクロロプレンゴム混合物、ホルダー用のものにあっ
ては天然ゴム混合物であって、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第一附表第十四に規定する
試験を行ったとき、これに適合すること。
ロ 厚さは、下表に規定する値以上であること。
導体の公称断面積(mm²) | 導体用の絶縁体の厚さ(mm) | ホルダー用の絶縁体の厚さ(mm) |
100を超え125以下 | 3.3 | 1.2 |
125を超え150以下 | 3.5 | 1.2 |
150を超え200以下 | 3.8 | 1.5 |
三 ホルダー用のものにあっては、外装は、次に適合するものであること。
イ 材料は、天然ゴム混合物、クロロプレンゴム混合物又はクロロスルホン化ポリエチレンゴム混合物であって、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第一附表第十四に規定する試験を行ったとき、これに適合すること。
ロ 厚さは、別表第8に規定する値以上であること。
四 完成品は、清水中に1時間浸した後、導体と大地との間に1,500V(導線用のものにあっては1,000V)の交流電圧を連続して1分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。