指示計器(可動鉄片形)解答

正解:(1)

解説:図のように固定コイルに固定鉄片が固定され、指針の回転軸に可動鉄片が固定されている構造をしている。

ここで、例えば固定コイルに図の方向に電流が流れた瞬間には、右ネジの法則より、コイルの奥側から手前側に向けて磁界が発生する。すると、軟磁性材である各鉄片が図のように磁化される。すると、最初は最寄りの固定鉄片と可動鉄片が同一高さにいる同士なので、それぞれ反発し、指針の軸が回転する。

ある程度回転すると、今度は次の図のように設置高さの異なる鉄片同士が近接するので、引き合い、これまた先程と同じ回転方向へ力が働く。

原理的には直流電流でも使えるのだが、直流で使い続けると、各鉄片が少しずつ磁化されてしまい、次の測定時に既に磁化されている分のオフセットが生じてしい測定誤差の原因となる。そのため、鉄片に出来るだけヒステリシスを残さないように交流電流によりバランスよく磁界をかけるのが一般的である。ちなみに、交流電流により電流の向きが入れ替わっても、図のNとSが全て反転するだけなので、動作原理は変わらない。

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