解説:低圧屋内工事(金属ダクト)①や低圧屋内工事(金属ダクト)②の通り、 金属ダクト工事は電技解釈第162条で下記の通り規定されている。
金属ダクト工事による低圧屋内配線の電線は、次の各号によること。
一 絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)であること。
二 ダクトに収める電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は、ダクトの内部断面積の20%以下であること。ただし、電光サイン装置、出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路、遠方操作回路、遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は、50%以下とすることができる。
三 ダクト内では、電線に接続点を設けないこと。ただし、電線を分岐する場合において、その接続点が容易に点検できるときは、この限りでない。
四 ダクト内の電線を外部に引き出す部分は、ダクトの貫通部分で電線が損傷するおそれがないように施設すること。
五 ダクト内には、電線の被覆を損傷するおそれがあるものを収めないこと。
六 ダクトを垂直に施設する場合は、電線をクリート等で堅固に支持すること。
2 金属ダクト工事に使用する金属ダクトは、次の各号に適合するものであること。
一 幅が5cmを超え、かつ、厚さが1.2mm以上の鉄板又はこれと同等以上の強さを有する金属製のものであって、堅ろうに製作したものであること。
二 内面は、電線の被覆を損傷するような突起がないものであること。
三 内面及び外面にさび止めのために、めっき又は塗装を施したものであること。
3 金属ダクト工事に使用する金属ダクトは、次の各号により施設すること。
一 ダクト相互は、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続すること。
二 ダクトを造営材に取り付ける場合は、ダクトの支持点間の距離を3m(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において、垂直に取り付ける場合は、6m)以下とし、堅ろうに取り付けること。
三 ダクトのふたは、容易に外れないように施設すること。
四 ダクトの終端部は、閉そくすること。
五 ダクトの内部にじんあいが侵入し難いようにすること。
六 ダクトは、水のたまるような低い部分を設けないように施設すること。
七 低圧屋内配線の使用電圧が300V以下の場合は、ダクトには、D種接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
八 低圧屋内配線の使用電圧が300Vを超える場合は、ダクトには、C種接地工事を施すこと。ただし、接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施すダクトと電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は、D種接地工事によることができる。(関連省令第10条、第11条)