解説：液体絶縁材料は、絶縁材料全般での要求性能（絶縁材料①）に加え、凝固点が低く、引火点が高いことも求められる。絶縁液体には鉱油や合成油などの絶縁油があり、これらは、50kV/mm程度の絶縁破壊電圧であり、空気の3kV/mm程度よりも非常に大きい。鉱油は引火点が約130℃程度で、アークなどにより引火する恐れがあるなどの欠点もあるので、それを改良し、引火点が300℃以上ある合成油がより信頼性を求められる場所で使用される。
液体絶縁材料は流動性と比熱に優れているので、油入コンデンサや油入ケーブル、油入変圧器などに使用され、絶縁だけでなく、ジュール熱による発熱に対する冷却用途としても併用される。