解説:図のような配電方式を低圧ネットワーク方式といい、複数回線の電源から電力が供給されている。大工場や大規模ビルなど、1か所の需要家に対して供給する方式スポットネットワーク方式といい、図は低圧ネットワーク方式の中でスポットネットワーク方式を表現している。また、低圧幹線を格子状に連系し、一般需要家も含めて密度の高い負荷地域へ供給する方式をレギュラーネットワーク方式という。いずれの方式も特徴は同様であり、以下の通り。
・変圧器の一次側には遮断器は省略され、二次側に設けたネットワークプロテクタで保護する。ネットワークプロテクタの構成は下図の様になっており、
プロテクタヒューズ、プロテクタ遮断器、電力方向継電器で構成されている。
・需要地の近傍で変圧するので、電圧降下、電力損失が少ない。
・保護装置が複雑であり、建設費が高い。
・一次側配電線の事故でも、変圧器の事故でも、残りの設備で無停電電力供給可能であるので、信頼性が高い。ちなみに、低圧バンキング方式では、変圧器事故時では残りの変圧器で対応出来るが、配電線事故に対してのバックアップは無いので、低圧ネットワーク方式の方がより一層信頼度の高い方式となっている。