核分裂①解答

正解:(3)

解説:質量の大きい原子核が、原子番号の小さい原子核に分かれることを核分裂といい、中性子などの衝突によって起こる誘発核分裂と、自然に起こる自発核分裂がある。中性子を235Uに衝突させて核分裂を発生させる場合、他の核分裂により放出されたばかりの高速中性子を減速材により速度の遅い熱中性子にしてから衝突させた方が核分裂しやすくなるので、軽水や重水、黒鉛などの減速材が採用される。

核分裂すると、熱エネルギーを発しながら、原子番号の小さい原子核と2~3個の中性子に分裂し、この中性子が次の235Uに衝突する、というような連鎖反応が起こる。

ちなみに、核分裂により発生する熱エネルギーは膨大で、例えば1gの235Uが完全に核分裂した時のエネルギーは約84GJ程度ある。単位変換すると約23,000kW・hであり、一般家庭での月間あたりの消費電力量が300kW・h程度と仮定すると、約77カ月分に相当し、たった1グラムの小粒のウラン235があれば、一般家庭6年間分以上の電力が賄える程の膨大なエネルギーがある。

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